2011年11月24日木曜日

「立川談志(tatekawa danshi )」を知らない人たちへ

2011/11/21になくなられた立川談志さんについて書こうと思う。

■動機
僕は別に顔見知りではないし、寄席関係者でもない。
ましてや僕の年代でこの人のことを詳しい人なんて希有だと思う。

だから、知ったかぶりして色々書くのはどうかとおもったのだが
今日とかのニュースでマスコミが彼に「異端児」という
まことにいい加減で無責任なレッテルをつけているのが
どうしても許せなくて、お昼ご飯そっちのけで文書を考えています。


■目的
Wikiやニュース記事などにはあまり書かれていないことを
「談志厨(※こんな言葉ないですが)」の一人として
今まで談志さんを知らなかった人に「知ったかぶり」をしてもらい
彼が残した落語や書籍に興味をもってもらいたくて記事を書きます。

※本当に親しかった方々には乱暴な文章になるかもしれませんが
 ご理解いただけると思って書きます。ご了承願います。


■ファンになったきっかけ
僕は大学時代に落語研究会という落語をするサークルに入部してました。
これが「知る」きっかけでしたが、ファンにはなってませんでした。
正直「談志さんの落語は味があるなぁ」としか思っていませんでした。

ファンになったのは大学を出た後のことです。

談志ファンの多くの人は体験したことないかもしれませんが
僕等の世代はバブル崩壊後なので就職活動がとても大変でした。
田舎の大学だと、まず面接うけられるだけでもスゴイ快挙なくらいで
それをクリアしてもたくさんのブラック企業が待ち構えている図式です。

そんな就職活動の中僕は病気で入院し、その最中僕の父が亡くなりました。

何も楽しくないのに生きなければ行けないし、
就職できないのに就職活動しなければいけいないし
食費さえままならないのにお腹はすくし
ホントみじめな気分になりました。

そして僕は大学時代の楽しかったことを思い出して
「そういえばあの頃良かったなぁ~」とか
「もうあんな時代なんてこないんだろうなぁ~」とか
そんな事を思いながら大学時代にため込んでいた
本やCDで落語を聞き漁り始めたのです。
そして、その時初めて談志さんの書いている事、演じていることが
心にズシンと音を立てて響くようになってきたのです。

そして僕は立川談志さんのファンになりました。


■落語の凄さ
「落語」という芸能は西洋の舞台劇や歌舞伎と比べると表現方法は制約だらけです。
正座してるので場所の移動はできないし、高座に上がれば全部一人で演じなければいけない。
小道具も着る衣装だって制約がある。だから表現する方法には限りがある。
なのに色んな事を落語は表現しないといけません。

色んな事を限られた時間と方法で演じるには「演じる部分、説明する部分」と
「演じない部分、説明しない部分」を仕分けする作業が絶対必要になってきます。

「演じない部分、説明しない部分」とは、
「説明しなくても万民がわかっているに共通の事実」
つまり、それを言い換えると「人間の業」だと僕は思っています。

一人の落語家がずっと演じ続けて生活をして行くには
「人間の業」という大きな壁と一度はまじめに取り組まないといけなくなるんじゃないかな?

素人ながらに、落語の凄いところはここだと僕は思うのです。


■立川談志さんの凄さ
談志さんの主張を誤解を恐れずに僕なりに説明するとこうなります。

落語はスゴイ。だからそれを作った日本文化はスゴイ。
だからそれを考えた人間という生き物はスゴイ。
そしてそれをズバリ言える俺(談志さん)はめちゃくちゃスゴイ。


彼(談志さん)は色んなところで、良く他の人をベタボメしています。
とにかくスゴイ。爆笑問題スゴイ。手塚治虫はスゴイ。
ハリウッドのミュージカルはスゴイ。テツ&トモはスゴイ。・・・

しかし、そんな彼(談志さん)が徹底的に攻撃するものもありました。
「定義づけられていない常識」「人を殺すための正義」・・・
彼はなぜそれらと戦っていたのでしょうか?
それも一番目立つメディアを使って。

-------それは僕はこう解釈しています。

談志さんはきっとこう考えていたと思うのです。
「人間を制約して未来を混乱させるものは許さない」


彼の本を読むと感じると思うのですが、彼は人間を底なしに愛していました。
そんなことを僕みたいな一ファンが言い切っても
問題ないのではないかと思うくらいの愛情が文章にはあると思います。
そして、そんな人間の未来についてできる最大限の行動を
談志さんはいつも模索しているように思えました。そう僕は信じています。

たった一代でつくりあげた立川流が後ろ盾というわけでもなく
落語一本で彼は社会と立ち向かい、
人間社会の未来を混乱させるあらゆるものと戦っていました。
それが僕が"立川談志は凄い"と心底思うところです。



■最後に
未来に失望したから努力をしないという人は大勢居ると思います。
大学卒業した頃の僕もぶっちゃけそうでした。

しかし、それは「努力をしないための言い訳」だったのだと今では思っています。

「頑張っても無理だからやらない」とか
「ごく一般的にそうじゃないから」とか
「普通はこうだよね」とか「他の人もこうしているから」とか
人が努力をしない理由としてあがる言葉は恐ろしいくらい似ています。

僕は予言者ではありませんが、こう思うのです。
人間は「失望的な未来をズバリ当てることは出来ない」と
ノストラダムスもマヤ暦も簡単にはずれます。
しかし、僕はこうも思うのです。
人間は「希望的な未来を実現させることが出来る」と
ジョブズも坂本龍馬もライト兄弟も実現させてきました。

希望的な未来のために「努力しても良いかなぁ~」とか
「戦っても良いかな~」とか、僕は思ったりしているのです。

今の僕と同じように「自分の希望的な未来のために努力すること」に興味がある人。
「未来のために戦っても良いな」と思って、既存の価値観と戦う武器を探している人。
ぜひ談志さんの落語・書籍を書店で手に取ることをオススメします。
ペラペラとめくってみて目にとまった文章がマスコミの報道と印象が違うことに、
ほんの少しの驚きと、ちょっとした勇気をわけてもらうと良いと思います。
無理に買わなくてもいいですけど。

2011/11/24 初稿

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